お肌の悩みは中々尽きないものですよね。夏になればTゾーンの油浮きに悩まされ、冬になれば乾燥して季節ごとに肌の悩みは変化します。花粉症の方なら春先は特に大変でしょう。
そんな、とてもデリケートなお肌について、まずは肌の仕組みから理解していきましょう。
意外と複雑な皮膚組織
「肌」と一言にいっても、その中には何層にも組織が重なって出来上がっています。皮下脂肪の上には【真皮層】があり、真皮層の上に【表皮層】があります。
【真皮層】ですが、よくCMなどで「真皮にまで届く」なんて言ってるので、耳にすることもあるのではないかと思いますが、肌組織としては『皮脂腺』や『汗腺』となっています。
一般的に私たちが「肌」と認識しているのは【表皮層】のことです。表皮層には、『角質層』『顆粒層』『有棘層』『基底層』から成り立っています。
基底層(きていそう)=表皮層の中で1番内側の組織で、新しい皮膚細胞が生まれる場所であり、真皮を守る役割もあります。基底層にはメラノサイトという色素細胞があり、基底層まで紫外線が届いてしまうと真皮を守るためにメラニン色素を生成してシミが作られます。
有棘層(ゆうきょくそう)=有棘細胞が10層にも重なり出来ているので、表皮層にある4つの層の中で1番厚い層です。皮膚に栄養を与えたり老廃物の交換が主な仕事で、ランゲルハンス細胞というメラニンを含んだ細胞が紫外線の侵入を防ぐ役割も果たしてくれています。
顆粒層(かりゅうそう)=ケラトヒアリン顆粒というゼリー状のタンパク質があり、紫外線が肌の奥に侵入するのを防いでいます。
角質層(かくしつそう)=1番外側の組織であらゆる外的ショックから肌を守ってくれています。普段目にしているのもこの組織ということになります。角質層まできた細胞はその後、垢となって剥がれ落ちて新しい細胞と入れ替わっていきます。
ターンオーバー(肌の生まれ変わるサイクル)
基底層で生まれて垢となって剥がれ落ちるまでの期間をターンオーバーと言います。一般的には28日くらいの周期で生まれ変わっていくのですが、年齢を重ねてきたり生活習慣が乱れたり、過度のダイエットで栄養不足になったりすると、お肌のターンオーバーも乱れてきて「肌が荒れる」ということになります。
普段見ている「肌」は角質層という1番上の表皮であり、すぐ剥がれ落ちてしまう細胞の最後を見ているわけですから、キレイな肌にするためには外からのスキンケアよりも内からのケアを考えて方がよいのが分かっていただけたかな~と思います。